深圧 SHIN-ATSU 松本深圧院グループ 私達は深圧という特殊技術により、お客様それぞれにあったQOL(Quality of Life)の実現に貢献します

様々な経過 5

このシリーズでは、“変形”とよばれて悪者扱いされる骨の形態変化は、“修復”としても考えられるのではないかということを考えてみました。

痛みがなくなるのは、股関節をつつむ関節包内の炎症が落ち着くからだと思います。(子供の頃に、既に変形の進行が止まっている方も多くいます。)
骨の変形は変わらないか、悪化しているのに痛みがなくなるのです。
(骨の変形と痛みは比例しませんよ!)
筋肉は股関節にかかる負担(衝撃)を吸収する役目がありますので、筋肉をほぐして正常化させることは、関節包内の炎症の改善にも効果的と考えています。


私は股関節痛の原因が100%筋肉の痛みであると考えているのではありません。
筋肉の痛み80%、関節包内の炎症20%と考えています。
股関節痛の原因が筋肉優位の方が80%、関節の炎症優位の方が20%ということです。

患者さんひとり一人について考えると、筋肉90%・炎症10%の方もいるでしょうし、筋肉10%・炎症90%の方もいるでしょう。
これも個人差の一つです。
筋肉90%・炎症10%の方は、筋肉をほぐすだけで痛みはかなり軽減し、痛みは出にくくなるでしょう。
一方、筋肉10%・炎症90%の方は良くなるにしても時間はかかるでしょう。
どちらの場合も、筋肉をほぐしてみないと判断は難しいものです。
しかし、一般的には炎症も長く続くものではないと考えています。


アメリカでのある研究報告の結果と経験からそう感じるようになりました。
この研究は変形性股関節症患者さんだけを対象とした研究ではないのですが、“痛み”のために病院を受診した患者さんが対象でしたが、85%の方の痛みの原因が筋肉の痛みという結果で、初めて読んだときは驚きました。
その頃の私にの中では、痛みの原因は骨や軟骨によるところが大きいと考えていたからです。
病院勤務時は、レントゲンを良く見ていましたからね。
このような考え方は日本ではほとんどないのですが、徐々に筋肉の施術を行う医師や理学療法士も増えてきています。(次回紹介します)

私は、骨の変形は痛い時期(関節包に炎症のある時期)を過ぎれば必ず安定した痛みの無い時期が来ると信じています。
しかし、痛いのをじっと我慢しなさい、いずれ骨は安定して痛みは取れるのだから・・・と言いたいのではありません。

“修復”によって骨は安定するが、それと引き換えに犠牲になる部分もありますし(関節の動きが悪くなる、脚の長さが短くなるなど)、痛みが継続することは心身ともにつらいですからね。

私が一番の理想と考えるのは、全く変形の無い時期から、進行を予防して、進行の無いまま一生を過ごせることです。
あくまでも理想です。

現在その段階を過ぎている方は多いと思います。


私は手術絶対反対派ではありません。
手術をするかどうかは、体の状況だけではなく、その人の生き方、家族の環境、仕事の環境、精神的な状況など様々な条件が関連すると思うからです。

『私は痛みの無い40歳代を過ごしたい』という生き方の方は、痛みがなくなるまでの5年かもしれない7年かもしれない期間、痛みを我慢するよりも、手術をしてやりたいことをやりたいと思うでしょう。
ほとんど痛みが無くても手術を選択される方もいます。
手術をした場合は、『手術してよかった。』という言葉が聞けるように全力を尽くしたいなぁ。

一方、手術をしたくない、手術ができないという生き方・環境の方もいます。
その方々には痛みが無くなる5年かもしれない7年かもしれない期間を、できる限り快適に過ごしていただきたいなぁ。

『変形性股関節症患者さん』とひとくくりに表現できますが、一人ひとりの心身の状態や、社会的環境は実に個人差が大きいですね。
診察や治療時には個人差を考えないといけませんね。


一人ひとりに合った指導がしたいなぁ。



最後に、私の腰骨が重度に変形して炎症を起こした時(2000年から5年くらい続いたかなぁ・・・)手術を希望しました。
仕事ができないくらい激痛だったから。
座るのが怖くて、くしゃみが怖かった。
でも、病院で『もう手遅れだね。』と断られて手術はしなかったけど・・・
・・・今は全く痛くないんですよね・・・人間の体は不思議です。



現在股関節痛に悩んでいる方には“修復”という考え方も脳の片隅に置いていただきたいと思うんです。





変形性股関節症を怖がらないでね