変形性股関節症は十人十色
変形性股関節症や股関節痛といっても、発症の経緯、経過、生活環境などによって症状は大きく異なります。
つまり、個人差が大きいということになりますので、十把一絡げ的な対処方法では適切な改善策とはなりません。
そもそも、変形性股関節症には一次性と二次性があります。
原因が明らかでないものが一次性股関節症であり、欧米ではほとんどがこのタイプである一方、日本では先天性股関節脱臼や臼蓋(寛骨臼)形成不全、外傷、感染症などが原因となる二次性股関節症が圧倒的に多いそうです。
とりわけ、日本では(わたし自身もそうですが)臼蓋形成不全が起因となって股関節症を発症された方が多く、現に松本深圧院へ来院される変形性股関節症の方の多くに当てはまります。
それでも、臼蓋形成不全が必ず変形性股関節症に発展するわけではありません。
その原因の殆どが遺伝性と言われれますが、実際には一生痛みなく過ごせる方もいらっしゃいます。
わたしの場合、母方の家系に臼蓋形成不全があり、その遺伝によるものと考えられます。
母の弟は60歳を過ぎたころくらいから痛みが酷くなり、80歳を超えてから人工股関節へ置換しました。
検査をしていないので定かではありませんが、母自身も臼蓋形成不全であった可能性があります。
わたしの二人の娘たちは、幼少期にレントゲン検査をしたところ、明らかな臼蓋形成不全でした。
そして、股関節の骨格、形がわたしのものにとてもよく似ていました。
いまは痛みが発症することもなく、健常者として普通に生活をしていますが、今後の生活スタイル、生活環境によって発症する可能性もあります。
幼少期にすでに痛みや変形が発症し、その後はずっと症状は落ち着いていたものの、大人になってから再び痛みが出だしたという方もいらっしゃいます。
股関節や腰に痛みが出だしたので病院で検査したところ、臼蓋形成不全を起因とした変形性股関節症と初めて診断されて驚かれる方もいらっしゃると思います。
比較的に若い頃よりも歳を重ねてから発症する傾向があると言えますが、上記の通り、臼蓋形成不全であっても発症の有無、または発症後の痛み、変形(修復)の度合など、人によって様々です。
繰り返しますが、であるからこそ、十把一絡げ的な対処方法ではうまくいかないことが多いのです。
保存療法がよいのか、人工股関節置換術がよいのか、一人ひとりの症状、生活環境、求めるQOL(生活の質)によって判断も変わってくると思います。
当院は、病気状態にある筋肉の痛みをとり、機能を正常化させ、股関節が本来の力を発揮できるように手助けをしています。
人間の自然治癒力を活かす
保存療法を望む方、人工股関節置換をされる方・された方、どちらでもその対応に変わりはありません。
じっくりと時間をかけ、その人の股関節の歴史を把握しながら、一人ひとりに最適な施術・アドバイスをしていきます。
一人ひとりの患者さんにとことん向き合う
それがわたしたち松本深圧院の強みです。
2025年9月28日
京都 あだし野念仏寺 竹林の小径
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