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もし「変形性股関節症」が「股関節炎」だったら?

 

皆さんはアンカリングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

アンカリング効果といった方がいいかもしれませんが、心理学用語でもあり、マーケティングでも活用されています。

 

その語源は、船の錨(いかり=アンカー)。

 

錨を降ろした船がつながれた範囲しか動けないことから転じて、最初にあることに関する情報を得ると、その情報がその後の判断の基準点(行動の基)として大きな影響を与えてしまうことを例えています。

 

認知バイアス(偏り、歪み)の一種であり、顧客の購買行動に極めて大きな影響を与えている要因のひとつです。

 

とても簡単な例でいうと、

 

定価30,000円の商品、これを「通常価格30,000円のところ特別価格20,000円」と表示することにより、先に提示された通常価格30,000円という情報が買い手にアンカリングされて、かなりのお買い得感を生じさせる効果が働きます。

 

そんなことはもちろんわかっているよと思われるかもしれませんが、実際にそれにつられて行動してしまうのが人間の心理であり、売る側としてはそこにつけ込むスキがあるというものです。

 

アンカリング効果は何も購買行動においてだけのことではありません。

 

例えば・・・

 

物の大きさを例えるときによく使われる「東京ドーム○個分」という表現。

 

もしあなたがクイズで「○○は東京ドーム何個分でしょうか?」と問われたが全く想像もつかないというとき、他の誰かが先に「100個」と答えたとすると、その回答が根拠をもって出された答えであるか単なるでたらめであるかにかかわらず、あなたの頭にはその100という数字がアンカリングされてしまいます。

 

結果的に、「じゃあちょと多めにして150個かな」とか、「いや100個は大きすぎのような気がするから80個くらい」など、100という数字を基準にして回答してしまう傾向があるのです。

 

いずれにしても、最初に出た情報に引っ張られてしまうということ。

 

一方で、ラジオから流れてきた音楽を聴いた瞬間、昔の懐かしい記憶やそのときの情景が鮮明によみがえる経験は無意識にアンカリングされた状態だと言えますし、メンタル的な側面からよいパフォーマンスを発揮するための手段としても利用されています。

 

イチロー選手の打席でのあのルーティンなどは最高のパフォーマンスを引き出すためのアンカリングと言われています。

 

人間の心理にそんな大きな影響を与えているアンカリング。

 

股関節痛疾患を抱える方にとってはどのような影響があるでしょうか?

 

変形性股関節症という疾患名。

 

初めての病院受診でこのような診断を受けたら、

 

変形=骨の疾患

 

という情報がアンカリングされてしまいます。

 

この疾患は骨主体のものである、という基準が生まれてしまうのです。

 

かつ、「進行性」であると告げられたら・・・

 

進行性=徐々に悪化していく(変形が止まらない)

 

という情報がアンカリングされ、怖さや不安が増殖される基になってしまいます。

 

では、

 

もし、この病気が股関節炎という言葉で説明・診断されていたとしたらどうでしょうか?

 

もし、この病気の正体は炎症軟部組織(筋肉等)の問題にあると言われていたらどうでしょうか?

 

もし変形ではなく修復と言われていたらどうでしょうか?

 

骨の形が変わる(変形)ことはあっても、それが一時的かつ(その変化を)自然治癒力による「修復」であると説明されたなら、受け取り方はかなり違うのではないでしょうか?

 

少なくとも、坂を滑り落ちるがごとく悪化していくという恐怖や不安に襲われることはないでしょうし、「骨の問題」→「手術」という思考へ直結することも少なくなるでしょう。

 

ちなみに、日本で言う「変形性股関節症」は、欧米では一般に“Osteoarthritis”(=骨関節炎の意)と言われています。

 

「骨関節炎」のはずなのですが、なぜか日本語訳では「変形(性)」という言葉が付されました。

 

もし「変形性股関節症」ではなく、「股関節炎」や「修復性股関節症」と言われていたら・・・

 

そんな妄想をしてしまいます。

 

正しい情報はもちろんのこと、ネーミングはすごく重要です。

 

いったんアンカリング効果によって生じた思い込みを変えることは容易ではありません。

 

ですが、最初の情報を上回るインパクトのある次のアンカリングによってそれは打ち消すことができます。

 

まさにわたし自身がそうでしたし、松本深圧院に通院されている方々の多くもそうだと思います。

 

間違ったアンカリングをされてしまった方に対しては、正しい情報と正しい実践によってその思い込みが間違っていることを実証していくのみです。

 

そしてまた、そういう間違った情報に基づいたアンカリングによって不安に苛まされることがないように、最初から股関節痛の正しい情報をアンカリングしていけるように広く情報発信を続けていきたいと思っています。

 

患者さんに希望、安心、信頼を与える存在であり続けるために、これからも尽力していきます。

 

 

2018年12月16日

 

東京湾 浦賀沖

 

 

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*

  1. 阿部真実 より:

    神戸にはないのですか?

    • 小菅哲郎 より:

      関西地区では大阪店(大阪市北区中津)にて営業をしております。
      以前は常勤営業をしていましたが、現在は出張用店舗として、月に2人の先生が出張施術として各3日間(計6日間)の営業をしています。
      神戸からですと少し遠方にはなってしまいますが、よろしければ松本深圧院大阪のご利用をご検討いただけましたら幸いです。
      どうぞよろしくお願い致します。

  2. たあこ より:

    心強いメッセージありがとうございます
    保存を選び、両足日々痛みと闘ってきました。末期ですが、先日のレントゲンと診察で、片足の臼蓋にうっすらと屋根が延びてきてるから、痛みはましになって力が入るようになると言われました。
    確かに片足が踏ん張れるようになってきました
    可動域はむちゃくちゃ悪いけど、痛みだけなくなってほしいです。がんばります
    どうかこれからも、色々心強いメッセージ宜しくお願いいたします

    • 小菅哲郎 より:

      たあこさん
      コメントありがとうございます。
      私の拙いブログ記事が少しでも励みになっていただけたようで、とても嬉しいです。
      痛みを放置しないこと(適切な対処をする)、痛い時には無理な筋トレは絶対にしない、(痛みがとれた後に)しっかりと体重をかけて地に足をつけて歩くこと。
      これで股関節は長持ちします。
      変形性股関節症は進行性ではありません!
      必ず良くなりますので、希望をもって歩みましょう。
      今後ともどうぞよろしくお願い致します。